叙序圓ギャラリーVol.27

今月の叙序圓ギャラリーは押し花作品『Herbarium』です。

叙序圓ギャラリーvol.27 押し花作品『Herbarium』

以前の叙序圓ギャラリーで紹介した押し花絵『宇宙をつなぐ』では夜のビルをテンナンショウ属のウラシマソウで表現しましたが、この作品では同じテンナンショウ属のマムシグサという花を使っています。

Herbariumは植物標本を指す言葉。
本作品はNHK朝の連続テレビ小説でも有名になった牧野富太郎博士の植物標本に触発されて制作された作品で、植物標本風に根まで丸ごと押し花にして英語名のラベルと共に配置しています。

仏炎苞の模様が点のウラシマソウは絶滅危惧種に指定されているエリアも多いのですが、こちらストライプ模様のマムシグサはまだ関東の山野でも見ることができます。
とはいえ希少な植物です。押し花作品でもっと多く使用できるように、堀野さんは自宅で増やすべく鋭意努力中とのこと。上手く受粉して赤い実を付けることは稀で簡単には増えず、なかなか苦労されているそうです。

なお本作品の額はアンティークな物を合わせたいと考えたものの堀野さんの手持ちにイメージの合う額がなく、少しシックな雰囲気になることを期待して、叙序圓ギャラリーでご紹介した『春の競演』でも使用した鎌倉彫の色紙額を用いています。

5月の最終週には鎌倉彫会館で教授会主催の展覧会があり、テーマが『干支』なため、堀野さんは今年の干支であるヘビの組み皿を出展されています。
会館にて鎌倉彫を鑑賞された後に、その後に叙序圓にお越しいただいて本作品をご覧いただくのはいかがでしょうか?

【アーティスト紹介】
堀野 篤人
本業は機械設計技術者。伝統工芸鎌倉彫において教授会皆伝免許、押し花において日本ヴォーグ社のインストラクター免許を取得して、自然素材を用いた様々な芸術作品の創作に挑戦。海老名美術協会会員。
鎌倉彫は母である教授会師範の堀野孔翔に師事、その作風「構図を重視した絵画的図案に基づく木彫」の伝承を目指して雅号「研翔」を名乗る。
また押し花においては「押し花ノア」桐ケ谷恵美子先生に師事、花を育てる段階から一貫した作品作りを目指している。

台湾キッチン 叙序圓(Jojomaru)

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