今回の叙序圓ギャラリーは押し花作品『漆黒に映えるカラー』。

こちらの作品は少し古くて5年ほど前の作品で、堀野さんの師でありお母様である堀野孔翔の代表作『カラーと枝垂れ桜の衝立』に彫られたカラーの力強さにインスパイアされてデザインされました。
黒漆を表現しようと赤紫蘇を冷凍処理で黒くしたのですが漆黒にはならず、処理する際の紫蘇の匂いばかりがキッチンに染み付いて家族の顰蹙を買ってしまった思い出のある作品とのこと。
背景を自作している事に気付いてもらうためにあえてポツポツ隙間を空けてたものの、ご自身としては変な仕上がりだと反省されているそうです。
それでも、色の変色の少ないカラーなので黄色も緑色も5年ではそれ程劣化しておらず、夏に向かって一生懸命に伸びている力が表現されている点が見所です。
【アーティスト紹介】
堀野 篤人
本業は機械設計技術者。伝統工芸鎌倉彫において教授会皆伝免許、押し花において日本ヴォーグ社のインストラクター免許を取得して、自然素材を用いた様々な芸術作品の創作に挑戦。海老名美術協会会員。
鎌倉彫は母である教授会師範の堀野孔翔に師事、その作風「構図を重視した絵画的図案に基づく木彫」の伝承を目指して雅号「研翔」を名乗る。
また押し花においては「押し花ノア」桐ケ谷恵美子先生に師事、花を育てる段階から一貫した作品作りを目指している。